スタッフブログ~ウミガメの出産~

こんにちは。
6月も後半に入り梅雨のど真ん中、いかがお過ごしでしょうか。
私は雨の降る音がとても好きです。傘に当たるしずくが色んな音を奏でてくれますし、夜に降る雨は子守歌のようにやさしく、リラックスできます。じめじめする季節ですが、そんな中でも自分なりの嬉しいことをみつけたいですよね。
ということで、最近みつけた(?)お目にかかれて感激した瞬間を紹介します。

じゃん!こちら、なんだかわかりますか?
なななんと!ウミガメが出産したばかりの卵を、人が掘り出している瞬間です!
せっかく産んだものを掘り返していると聞くと驚きますよね、ちょっと説明します。
私がよく遊びに行く名古屋港水族館のウミガメコーナーには人工の砂浜があります。ウミガメが自然に近い形で上陸し、出産できる環境が世界初1995年に整備されました。砂浜の大きさは5×20mほどあり、私が見ても広く感じるので、ウミガメから見たら広~い!といった感じではないでしょうか。

写真の卵を出産した母ウミガメは、午前1時ごろ出産したそうです。広い砂浜を歩き回り、敵から見つかりにくい最適な場所に何時間もかけて穴を掘り、卵を産み落とします。
穴の深さは55cm、卵の数は85個でした。55cmという深さをたったひとりで掘ったお母さんの偉大さに感動しました。穴のまわりにはたくさんのカモフラージュも作られており、飼育員さんが掘り当てるのが大変だったと解説されていました。それだけ卵を守ろうとする母ウミガメの本能が働くんですね。
さて、そんな母ウミガメが一生懸命産んだ卵をなぜ掘り返しているのかですよね。人工砂浜の中のままでは温度管理が難しく子ガメが順調に育たないリスクがあるので、隣接する研修施設の人工孵化場へ移すというわけです(こちらの施設には無料で入り中を見ることができますよ)
子ガメの性別は埋まっている時の砂の温度によって分けられます。しっかり温度管理をすると雄と雌が同じ割合で産まれてきます。

今回、取り出したばかりの卵を触らせてもらうことができました!見た目はピンポン玉くらい、でも触ると柔らかく、押すとペコっとへこむ感じがしました。これは55cmの高さから産み落とされた時クッションになるようにとのこと。殻から産まれる頃には、柔らかいままだと自分で殻を割れないのでカチカチになるそうです。

子ガメが産まれるのは出産から2か月後の8月頃。みなさんご存知のようにいっせいに砂から這い出してきます。こちらの様子もチャンスがあれば私たちにも見ることができるので、またお伝えできればなと思います。

こちらは昨年産まれた子ガメたち。手のひらサイズです。

こちらは1年ほど経ったころ。大きくなりましたね。
子ガメが大人になり親になれる生存率は0.02~0.3%、およそ1000~5000匹に1匹、非常に過酷な自然の現実があります。鳥やサメなどの天敵に狙われる危険ももちろん大きいですが、私たち人間による影響も少なくはありません。海洋プラスチックごみの誤飲、砂浜の減少(母ガメが産卵場所を探し続け、見つからず朝を迎えてしまったり)、先ほどもお伝えしましたが埋まっている時の砂の温度によって性別が決定します。地球温暖化の影響でメスばかりになってしまう問題も。
私たちができることはたくさんあります。ごみを減らすこと、リサイクルを心がけること、エコバッグを使うこと、電気や資源を大切に使うこと。どれも小さな行動ですが、その積み重ねが海を守り、ウミガメの命を守ることにつながります。もちろんプラスチックゼロ、有毒ガスゼロのマニフレックスのマットレスを使うことも!
いつの日か、たくさんの子ガメがきれいな海へと旅立ち、大人になれるように、私は今日から自分にできることを始めていきたいです。

スタッフO
